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COLUMN

WEEKENDER 週末は国内リゾートへ逃避行!?
【Vol.35】四季折々の美しさに調和したデザインに憩う

2017.10.30
坐忘林
ZABORIN

 


英国人が解釈する旅館とは?

自然に感謝する空間で、絶妙な距離感を保ったおもてなし。英国人夫妻が築いた理想の“旅館” で、日本人が大切に守ってきた伝統の新しいカタチを発見したい。

一枚板のバーカウンターから、アンヌプリを望む。共有スペースはどこもシームレスな眺望が広がる


空港からクルマで約2時間。原生林の中にコンクリートの建物が溶けこんでいる。「林の中で座して忘れる」。名前にはそんな意味がこめられている。

バーなどの共有スペースの窓からはアンヌプリの山や、湧水が沢となって流れこむ池、落葉樹林が広がる。周囲の自然と調和するように、館内の建材はウッドを中心に石や錆びたままの鉄。館内を彩る花は、庭で摘んだものだ。

雪の結晶から名づけられた客室は15。ホテル棟内の廊下で繫がりながらも、各部屋は“棟間”というスペースが置かれ、ヴィラのようなしつらい。各戸でデザインが異なるが、源泉かけ流しの露天風呂があるのは共通だ。ムイネ山から昇る朝日を受けながら、湯自体からひのきの香りが立ち上る温泉に浸かる。丘側の湯船からは見渡すかぎり、うねる牧草地と山並みが、空気遠近法のように広がる。今は色彩にあふれる秋、ニセコのほかの季節の表情も見てみたい。

オーナーが目指すのは、日本人に認められる宿。それは世界が認めることだから。その言葉が誇らしく思えた。

丘側と林側で眺めは異なる。テレビ放送の電波は届かず、アップルTVとボーズのスピーカーを装備。そして自然が奏でる音がBGM。


「薪はどのパフュームよりもいい香り」とオーナー。通年、暖炉が灯される。


北海道出身の瀬野嘉寛料理長。素材の持ち味・料理・雰囲気・自然の調和を目指す。冬はジビエが楽しみ。

INFORMATION

●ZABORIN[坐忘林]
場所:北海道虻田郡倶知安町花園76-4
料金:70㎡スイート7万2000 円~(2 食付き、1 名料金、税・サ込み)
TEL:0136-23-0003
URL:zaborin.com/

雑誌Safari 12月号 P328掲載

文=古関千恵子 text : Chieko Koseki

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